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高校の吹奏楽は高いレベルにあり、コンテストの優勝を目指し、全国から生徒が集まるような学校が何校もあります。そのお祭りである「Band Festival」での選抜演奏の模様がこの写真。ちょっとおかしくないですか?吹奏楽やオーケストラは指揮者が真ん中にいてそれを囲むように小さな音の楽器が近く、音圧の高い楽器が遠くになっているのが普通なのに、横一列に並んでいる。どうやら指揮者の先生の意向らしく、バンドっぽく、ポップスっぽくということらしいです。センターにドラム、その横にコントラバス、パーカッションも前を向いています。まあ選抜のセッションということもあり、音はバラバラでした。ドラムとパーカッションは合ってなくて、聞こえ方もまとまりのない感じでした。たぶん、たぶんですが、演奏側はやりにくいんだろうなと思いました。おそらく余興的な「奇をてらう」演出だったんだろうとは思いますが、オーケストラがなぜあのような形になったのかというのも、過去何百年もの歴史があってのことでしょう。ポップスの数十年の歴史にしてもPAが必要不可欠なものになりました。

見た目のこの形も面白いかと思いますが、PAをすべきですよね。特にモニター。指揮をしないのならドラムがしっかり聞こえたいですね。他楽器との兼ね合いも扇形にくらべると聞き取りにくいと思います。目線でのコンタクトもしにくくなります。あまり演奏者のことを考えていないプランだという風に思いました。

何を大切にするか。。ということです。演出重視で演奏しやすいとはいえないショーがあるのは仕方ないと思います。その優先順位を大切にしつつ、大事なところをケアーしたプランをしていくのがスタッフの仕事だと思います。このような指揮者の思いつきのプランは例外として、ハンディを緩和することを心掛けたいものです。音場、目線、明るさ、等。

それ以前にオーソドックスなもの、スタンダードのものには、それなりの歴史、特に失敗の歴史があってそうなっているというところに敬意を払うべきと思います。