追い詰めるという言い方はちょっと窮屈に感じるかもしれませんが、そうではなく、料理でいうならば味を整えていくような作業になります。事前のチェックで対処法をシミュレーションしていきます。どういうことかというと、規定レベルにまで音量を求めた時にハウリングを起こしやすいポイントはどこなのかを知っておく。それ以前に卓やアンプの状態を知っておく。自分基準のツールで追い込んでいくのです。ちょっとわかりにくいかな。。
 自分のマイクで卓を通してしゃべります。まず全体音量がわかる。さてどこで下げていくか。(最近はハイパワーな機材が多いので上げるよりは下げることが多い。)フラットで聞くのが基本です。そして自分のプレイヤーで鳴らした自分のリファレンス音源(基準となる音楽)。ピンクノイズでも同様です。客席でしゃべる、ステージでしゃべる、いつもと同じような感じになったら、「さて、今日は何をやるんだっけ?」と考える。その前に「さあ、今日はこれをやるんだ!」と意気込んでその基準を無視するとあまりいいことはありません。ピンマイクだ!爆音だ!と構えてしまうと、触るEQもinputだか、outputだかわからなくなってしまう。同じポイントだったとしてもだいぶニュアンスは変わってきます。そしてその後にワイヤレスマイクとか、ピンマイクに接して、微調整をしていくと、本番中にちょっとピークが出て来た時にアウトかインプットかの見当がつくのです。そう、PAって常に監視なんですよ。それだけでいいのかもしれない。