IMG_2675
今日は、パイプオルガンと、パーカッションと尺八というセッション@ウィーンホール(府中の森芸術劇場)

PAするのは尺八に対してのワイヤレスのヘッドセットマイクだけ。ここウィーンホールは基本的に楽器のPAはしない。だからスピーカーもアナウンス用のものしかない。だからスピーカーから出て来る楽器の音にはどうしても違和感を感じる。それ以前にホールが楽器のPAを考えたシステムになっていないのです。
アーティストの許可をとっていないので、むちゃむちゃ画質の悪い写真ですが(汗)、パイプオルガンの前の柵にd&BのE6を仕込んでいるのが見えるでしょうか(見えませんよね、、ただの黒い点、、)。そこから尺八の音だけを出して生音に混ぜています。それも全プログラムの半分くらい。後の半分は生です。楽器がスピーカーを背負うというのは、音の出ている場所が近くて見ているところから音がするので、自分的には好きなセッティングです。これも固定観念だと思うのですが、スピーカーはマイクよりも客席側になければいけない。出来るだけ前に出した方がいいと思われている。そうですかね???前を見ながら右側から音がするのは違和感ありますよね。音圧が高い時、ハウリングマージンをとるためにという対策なんでしょうが、結構ハウらないものだし、その回り込みで心地よくなれますよ。あ、、話それちゃいました。それ、ロック、ポップスの話ですよね。
楽器がスピーカーを背負うということでは、Bose L1のような、音源をそのまま大きくするという理想的なスピーカーが出て来てからもだいぶ年月が経ちました。こういうホールで使えたらいいのにな、、と思いますがそれはなかなか叶いません。
そして苦肉の策がこのE6です。アナウンスのPAの補強にもなっているので、場所は動かせませんが、楽器音をアンビエントで補強するには効果的です。天井にある残響棒(写真では見えてない)を、オルガンを響かせるために最大の残響にしているので(データ上では2.7秒)リバーブなど必要なく、尺八が奇麗に響きます。オルガンはご覧のとおり、ホールが共鳴箱となっています。ティンパニーとオルガンと尺八のセッションも結果「生でいこう」ということでマイクは使いませんでした。ドラムセットとのセッションでは足しましたが、心地よい感じの響きになりました。明日が本番、さて残響が変わってどのようになるか。バランスはミュージシャン次第です。こういうホールは演奏のパフォーマンスがダイレクトにわかります。